Jazzについて書いています。なかなか勇気が出ず，当ホームページを立ち上げてから初めての経験ではないでしょうか？
Jazzには詳しい方がたくさんいらっしゃいますので怖くて怖くて重い腰が益々重くなっていました。

さて今回紹介させていただくのはトランペットの“市原ひかり”ちゃんです。まだ弱冠24歳だそうです。デビュー作の「一番の幸せ」は本格的なジャズ・アルバムではないようですので，私はまだ聴いたことがありません。
セカンド・アルバム「Sara Smile」からがジャズ作品だそうです。2006年6月24日〜25日にニューヨークで録音されたものです。ドラムは何とルイス・ナッシュ，ベースはピーター・ワシントンとなっています。トランペットのドミニク・ファリナッチとテナーのグラント・スチュアートも参加しています。
24歳の女の子がこんな凄い人たちと共演して，それもリーダー作ですからたいしたものです。
オープニングは“Cleopatra's Dream”です。それからずっと聴き応えのある曲が並びます。“Sara Smile”“Golden Earrings”・・・。ところで“Golden Earrings”という曲はこんなに印象的なメロディーでしたっけ？
彼女は作曲もアレンジも行うみたいで凄い才能だと思います。
彼女の吹くトランペットのトーンはあくまでふくよかな音色で女性らしさを感じます。引き締まったトーンのドミニク・ファリナッチとは対照的です。一聴してどちらが演奏しているのかが分かります。
SACD/CDののハイブリッド盤で，これもまた嬉しい。。。

サード・アルバムの「Stardust」は2007年1月24日〜26日に，これもまたニューヨークで録音されたものです。ベースはジョージ・ムラーツ，ドラムはヴィクター・ルイスです。
オープニングの“Bule minor”を聴くと，もう嬉しくなってきます。バップ好きの私には堪らない選曲です。ソニー・クラークが聴いたら何と言うでしょう？
このアルバムも“Stardust”“Wen you wish upon a star”“Skylark”“Smile”と名曲が並びます。ピアノとデュオで演奏される“I remember Clifford”は24歳の女の子が演奏するなんて信じられないような選曲です。
今回も彼女の吹くトランペットのトーンはあくまでふくよかな音色です。でも前作より切れのあるトーンも随所に聴かれますので進歩しているんだなぁと感じてしまいます。若いということは素晴らしい・・・。
こちらのサード・アルバムもSACD/CDののハイブリッド盤です。

一部に彼女は高い音を出せないとの批評もあるようですが，そんなことはどうでもいい・・・。この若さで，それも女の子がジャズの，それもバップのハートを持っているということが重要だと思います。
何やら訳の分からない“ヒップホップ”やら“ラップ”なんていう聴くに耐えない騒音（音楽とは到底思えない）が一部の若者にもてはやされている今の時代に突然現れた“ジャンヌ・ダルク”ですね。
音楽の神様“ミューズ”も粋なことをやってくれるものです。単に気まぐれなのかな？